水曜日

この日は久々に何も届かない日の予定だったのでリフレッシュついでに新宿へ行ってきました。起きて予め組んでいたコーデを身に纏い、家を出ました。すがすがしい晴れの日であったことを記憶しています。駅に着くとすでに直前の電車が通過した後だったのですが、文庫本を1ページめくらない間に電車が来てさほど待ったという感覚がないまま乗り込みました。新宿までそう時間がかからないのでうとうとしていたらもう着いてしまい、相変わらず目が見えない状態での新宿探索と相成ったのです。銀行を目指して歩くもどこに何があるのかさっぱりで物の境が全て曖昧なまま街を歩いていたので、色の認識しかできておらず距離が分からないのです。ないない尽くしですね。ほんとうはメガネも通販で買えたら良いのですがそうもいきません。予備のメガネが全て壊れてしまっているので持ってくることもできず、こちらへ来てからは裸眼で日を過ごしていました。当たり前ですが距離感が全く掴めないので人にバンバンぶつかってしまいます。邪魔になってはいけないと端に寄って道を検索しながら歩いていても向こうからぶつかられます。止まっていても同様です。あんな大都会をスマホを操作しながら歩くということ自体がそもそも間違っているのです。果たしてどうしたものかと頭を抱えて仕方なくガンつけながら歩いていましたが無事に銀行にたどり着けました。カードを入れるも暗唱番号が見えないので打てないんですね、いよいよ眼鏡のない生活というのはこんなにも不便なのかと感じました。裸眼で連日を過ごしたのはたぶん20年ぶりくらいです。ほんとうにあって当然でした。その後再びガン飛ばしながら駅前の商業施設に入っているメガネ屋さんにたどり着きました。お店に入るや否や店員さんに事情を話して早速メガネを作ってもらうことにしました。視力測定からしてもらったのですが、今ってもう片手で持てる機械で気球を見せてもらってそこから遠近乱を判断できるようになっているんですね、初めて知りました。それとも元々は個々の機械でやっていてそれを複合化した大きい機械が眼科等でメジャーになっていっただけなのでしょうか。詳細はともあれ、お店の雰囲気がとてもお洒落で普段行き慣れない場所なのでどぎまぎしていましたが、担当してくださった同い年くらいのファッショナブルな女性の方が丁寧に対応してくれて別の店員さんが私と同郷であることなどいろんなお話をしてくださってとてもリラックスしてメガネの完成を待つことができました。今回作ってもらったのは数年前まで使っていたものに近づけて、えんじ色の少しロッテンマイヤー先生似のメガネです。グラスコードも新調したいなあとデザイン案を膨らませながらお会計を済ませました。

メガネをつけた瞬間世界というものは大変クリアーなものになっていることを改めて認識したわけですね。裸眼で視力が充分にあるという方はカメラのファインダーを覗いたときにぼやけるアレを思い出してください。月が8個円陣を描いているゆめかわなお空を思い浮かべてみてください。考えられないですが、それが私の裸眼の視界でした。メガネが完成したおかげでものの境ははっきりとしており、空を見上げてもお月様はただ一つ。8個もあればお月様がほしいわと駄々をこねることもできたでしょうが現実はそうもいきません。天満屋にお願いするしかないのです。何はともあれ眼鏡とは全てを見せてくれるものなのです。さてせっかくそんなものが手に入ったからには服を見ていかないわけには参りません。当たり前ですねみなさん目が見えるようになったら好きなこと、したいですよね? 私はしたいです。できるできないは置いといてしたいです。そんなわけで早速、ずっとほしかったMaison de FLEUR のサイドリボントートを購入しました。色も限定品だったようでできれば新しいものを購入したかったのですが、3人くらいの店員さんが全く違うタイミングで在庫を探してくださったのですがないので現品限りです…と言われそのまま会計を済ませてきました。服飾にお金を注げるのも今のうち学生のうちです。なんとしても社会人になる前にデビューしておきたかったので、もう日はありませんが手に入れることができてほんとうによかったです。その後は今シーズンも盛りを見せている苺がたくさん乗ったタルトを食べようと思い喫茶店へ入りました。周りはお友達同士やママ友、お仕事の打ち合わせ等で2人以上で来ている方が多かったです。あと標準語しか聞こえてこないんですね。ほんとうに当たり前なのですが、1人で入ってまさかの6人用くらいのソファーに案内されて悠々とお茶を飲んでいたのですが、聞こえる標準語の違和感に耐えられず1時間で出てきました。1時間も耐えられましたねこれはえらいです。つよくなっている気がします。今のうちにこうやって慣れていくしか私にできることはないのです。こうして書くだけで正直そこまでこだわっているわけではないのですが、キラキラなウチらマヂさいきょー☆な標準語JKが溢れかえっている東京というのはわりかし恐怖であるため、難なく過ごせる手段を考えようと熱いカップの持ち手に指を絡めながら文庫本のページをめくっていました。この日は優雅ですね。お嬢様ですから当然ですわ、CVは関西弁のおっちゃんです。

さて次回次々回はベッドの到着について書こうと思います。ちっとも毎日更新じゃなくてすみませんが、もう少しお付き合い願えたらと思います。それではまた。

火曜日

早くもダンボール机生活は3日目を迎えました。今日は市役所と警察署へ訪問してきました。住民票の移行と免許の住所変更ですね。順を追って書いていくことにします。

朝起きてメールを見たら注文していた布団が近くの郵便局から発送された旨の連絡が入っていたので、実家にいたときと同じ感覚で昼前か午後一番には届くだろうと見込んで、インフラ契約の書類を揃えて封をして準備を終えて待機をしていましたが正午を過ぎても届かず時間ももったいないので居ても立っても居られなくて市役所へ向かいました。住民異動票に必要事項を記入し、整理番号をもらってから少し待った後、実家にいたときに書いてあった転出届とともに異動票を出して無事に転居届として受理してもらいました。マイナンバーの住所変更も市役所でやります。これ転入先でやってもらえるのはありがたいですね。マイナンバーのパスワードの変更や忘れたときの初期化も転入先でやってもらえます。私は実家に置いてきてしまったので覚えておらず、作り変えてもらいました。カードを使って確定申告等をしていなかったか聞かれたので、もしかするとパスの変更はそういった経済的な手続きをする前の方がいいのかもしれません。そういうのって同人活動をしてる人のほうがよくご存知ですよね。タイムラインにもたくさん流れてきていい時代になったなあなどと他人事のように感じています。マイナンバーと住民票の住所を変更した後に警察署へ向かいました。署で用意されている専用の申請書に必要事項を記入していたのですが、ここで大事なことを見落としていました。他府県から来た人(もしかすると都内転入で他市町村もそうかも)は本籍地を書く必要があるのです。私は完全に途中までしか覚えていなかったので署の方に調べていただきました。なので他府県へ異動するときは本籍地が記載された新しい住民票を予め用意してから持っていくほうが無難ですね。私はてっきり住所変更したマイナンバーカードだけでいいと思っていました。平日だったし調べてもらえた時間があったことが幸いでした。窓口で免許証と申請書とマイナンバーカードを提出し、程なくして住所変更された免許証が返ってきました。長々と書きましたが、必要なものは旧住所の転出届と印鑑、身分証明書になるものとあとマイナンバーカードですね。こういう手続きを新しく初めてするときが社会人になる手前で良かったです。社会人あるいは成人になったらこういった知識が常識になっているんですね。確定申告もそうですが、公的な手続きというものは義務教育で習っておきたかったです。今からでもカリキュラムに入らないでしょうか。

帰宅するとポストに布団の不在票が入っていて急いで電話をかけたら今晩には届けますねと言われ、何度もすみませんよろしくお願いしますと頭を下げました。配送業者の方にはほんとに頭が上がりません。その後しばらくしてから別途で注文していた家電セットが届きました。冷蔵庫、洗濯機、電子レンジです。確実に人権を確保しつつあります。冷蔵庫があるおかげで生肉も鮮魚も買えるのです。なんと革命的なのでしょうか。お肉に塩胡椒をたっぷり振りかけて素材の味なんてさっぱり分からなくなる保存食にする16世紀コロンビア時代にあったような手間暇をかけなくても良いのです。ほんとうに素晴らしいですね。これはこれで塩漬け肉みたいで美味しいと思うのでそのうちやってみようと考えています。洗濯もそろそろ洗える分溜まっています。洗剤もあるのでいつでも回せるのです。洗濯物が出口を求めてぐるぐるしています。電子レンジがあるおかげで冷えたおかずを温められるしグラタンもすぐ作れるのです。家電ほんとうに素晴らしいですね。発明した人はみなさんノーベル賞をいただいているのでしょうか。ぜひもらっていてほしいですね。人権まだまだ続きますよ、燃えて燃えていきますよ。うちは木造なので一瞬で灰になるんですけどね。冗談はさておきお布団が届きました。イエーーーーーイヒュ〜〜〜パラッポウパラッポウと叫びながら真顔で真空パックになったお布団を出しました。お布団はフッカフカです。あたたかくて柔らかくてあぁこれが……人智の果てなき無窮の遠……あの居心地の良い空間から宇宙の壮大さが感じられました。布団は宇宙なのです。吸い込まれてしまって出られなくなるのでブラックホールですね宇宙で間違いありません。布団を考えた人は紫綬褒章くらいもらっていてほしいです。

余談をします。朝に荷物が発送されたメールが届いたのに午前中に届かないあるいは午後すぐには届かないと嘆いていたのですが、それは実家が意味わからないくらい田舎で人口もそんなに多くなかったから期日指定をしていなくても連絡が来たあと4時間とか朝にでも来たんだということをこちらに来て実感しました。普通に考えて都内のほうが人口は多くて期日指定で荷物を送られてくる人は圧倒的に多いんですよね。だから朝に局から出ても配送が夕方以降になるというのはよくある話だと教えてもらいました。田舎に住んでいるとそういう事情が一切わからないままだったので、こうして教えてもらえるうちに都会の事情を知っていけたらいいなと思います。

さて明日は久々に何も届かない日なのでいいかげんメガネを新調しに行こうと思います。他にもラックなど整理するための日用品が必要なのでそれも調達できるといいなと思います。それではまた。

月曜日

朝起きていの一番に電気会社とガス会社へ電話をかけました。水道は引っ越した日に電話をかけたのであとは書類を書くだけでいいのですが、電気はまだしもガスはそうもいきません。無理を言って当日中に来てもらう約束にしました。その後カーテンと簡易空気ベッドとこたつ布団と名乗ってあったものをアマゾンで購入し、ガス会社の方が来られるのを待っていました。15時すぎくらいに来てくださり、その後手続きをしたのですが、よく考えたら私の家はまだダンボール机でブランケットしかない状態なのです。出せるお茶もなく、開栓してくださった方を硬いフローリングにずっと膝をついたままにさせてしまったので本当に申し訳ない気持ちになりました。すみませんと謝ると「大丈夫です慣れてますw 大体みなさんこんな感じですw」と笑い飛ばしてくださったことが救いでした。接客業に求められていることは新居のフローリングに膝をついて痛みを我慢することではないはずだったのに・・・と思いました。カーペットの必要性と畳がどれほど居心地良かったかを思い知らされました。実家は畳だったのでいつでもゴロゴロできてたのです。

無事に開栓が終わり、名義変更も終わったところに注文していたものが届きました。そうです。空気ベッドとコタツ布団とカーテンです。わーいやったあ人権確保ー!と喜んだのも束の間お茶の間瞬く間です。箱を開けるとぺしゃんこに真空パックされた空気ベッドが出てきました。よく考えたらこれエアポンプが必要なんですよ。そんなものはここにありません。ぺしゃんこのまま下に敷くしかないのです。柔らかさなんてものは最初からなかったんや・・・と絶望しながらコタツ布団と書かれた箱を開けることにしました。めちゃくちゃ真空パックされていてこれもぺしゃんこです。まさか?と思いながら引き出すもそのまさかです。カバーでしたね。なんでやねん。洗えるカバー付きあったかこたつ布団単品って書いてあったがな。写真もバッチバチにふかふかなコタツ布団やったがな。本音はさておき肌触りはそれなりに良いので良しとします。サイズも大きめなので冬に活躍してくれるでしょう。仕方がないので、ぺしゃんこ空気ベッド(空気は含まない)を身長くらいに畳んでその上に借りている寝袋を置き、持ってきていたブランケットを2枚並置してからコタツ布団(布団は含まない)を被せて包んだらあらびっくり。なんと意外とちゃんと敷布団になってくれました。布の力ってやっぱり侮れないんですよ。ダンボールを重ねて敷いてカバーで包めばベッドになったのでは?と指摘されましたがそれホームレスやんと突っ込まざるを得ませんでした。家があるのにホームレスとはこれいかに。今の私はホームレスではなくベッドレスですよ。床の硬さを感じることはままありますが寝袋のみで就寝するよりはだいぶ柔らかさが違います。掛け布団はもうどうにもならなかったのでタオルケットと冬用コートでしのぎましたが、これはいよいよホームレス生活ですね。これが初回の記事の冒頭に記した「謎めいたライフハック」に当たります。そしてそれがきっかけでここの開設に至ったわけです。ちなみに再度申しておきますが私はベッドレスなだけでホームレスではないのです。こんなことにならないように、引っ越す予定のある方は寝具の根回しをしておくことを忘れないでください。お約束ですよ。私も覚えておきますから。

最後にカーテンのお話をします。私普段は眼鏡をかけていて、それがないと色の視認以外なにもできないつまり生活なんてできないわけなのです。が、運悪く割れてしまい今も15〜10cmくらいまで近づけないと見えない状態でこれを書いています。そんななか背伸びをしてカーテンをつけていたのですが、壁が白く、フックも白く、カーテンレールも白くて、レールの穴がなかなか視認できないのです。思わず「穴どこやねん…」と筆下ろしをする童貞のような言葉を発してしまいました。カーテン童貞ですこんにちは。程なくしてつけ終わったのですが、カーテンの偉大さをこんなところで知るとは思いもよりませんでした。守護されてますねこれ。カーテンが届くまではタオルケットと冬用の大きなショールを吊るしていたのですが、どう考えても隙間だらけでしたしカーテンをつけてからそれが一切なくなって安心を得られたのですから、あって当たり前だったものというのは手にせずして初めてそのありがたみを感じられるというものなんだと思いました。常にありがたみを感じておきたいですね。

今回の進捗はガスが使えるようになったこととカーテンを手に入れたことです。次回は住民票の移行と三種の神器の到着について書いていこうと思います。

日曜日

引っ越してきてからTwitterで謎めいたライフハックを記していたら「1人暮らし初めてブログを始めてほしい」とコメントをいただき、恐らくネタだとは思いましたがせっかく妙案を頂戴しましたので開設することにしました。

開設日は火曜日でしたが入居開始日から始めたことにします。

 

前置きが長くなりましたが、去る3月某日に東京へ引っ越してきました。紆余曲折ありながらなんとか新居へ到着し、びっくりするほど何もない家にミッフィーだけ置いて荷物が来るのを待っていました。届いたダンボール11箱はほぼ全て服、家具家電なし。そんな状態でどうして人を連れて来ようと思ったのか分かりませんがこれが引っ越しを何も知らず文字通り鞄一つで上京した人間の辿る道なんだと確信しました。

ブレーカーを入れると電気が使える状態だったので早速使うことにしました。水も出てくれたので、これ幸いといったところでしょうか。お手洗いで用を済ませたいと思って扉を開けるとトイレットペーパーがないです当たり前ですね。必要なものを買いに行ってある程度整備して、晩ご飯を食べようと思って持ってきてたカップ麺を食べるためにお湯を沸かそうとしました。鍋に水を入れてコンロに置いて火をつけて。チキチキチキ……ボッ! 火がつきましたすごい、ガスももう使えるんだと思ってリビングに戻ったのですが、アラームが鳴ってびっくりしてキッチンに立ったら火が消えていました。今なら分かりますね、契約どころかガスはガス会社の方の立会いの後使えるものだったわけで、それもフォロワーの方々から教えていただきました。

やることもないのでケトルと少しの食材を購入し、某お船ゲームさながらダンボール机で食事を済ませてお風呂に入ろうとしました。お湯が出ない。当たり前ですね、開栓してないんですからね。いや水やん!と3回くらい叫んでから銭湯を地図で検索し、見つかったところへ行ってきました。とても気持ちよかったです。銭湯ってすごい。

帰宅してから寝ようと思ったのですが布団がありません。家はフローリングです。いや身体めっちゃ痛いが??となりつつ借りた寝袋に身を包んで就寝することにしました。

 

余談ですが「こんなにダンボールあるのに家電とか一切ないんだな…」と呆れた顔で指摘されたのですがほんとうに服と本しか入っておらず、実家にいたときもおよそ六畳のお部屋が3つほどあったのですが全て三畳分は服で、二畳は本で埋まってたので母にこってり叱られて、全て持ってきたらご覧の有様です。残りの一畳は寝床、万年床です。これぞまさに一畳神話大系です。服置き場にお金を払ってるようなものですね。こっちへ来たら買うのを控えようと思いますと宣言したら買うフラグになるんですね、ものが減らないわけです。

さて次の記事はインフラ契約とお布団のお話です。おたのしみに。